大判例

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東京高等裁判所 昭和38年(ネ)3050号 判決

ところで控訴人が異議の理由として「直接」占有を主張するのは法律上の意見で、結局共同経営の事実をもつて単に占有権を主張する趣旨と解されるとしても、(前認定の事実からすれば、控訴人が本件建物部分について少くとも間接占有していたことを認める余地がないではない。)、占有移転禁止仮処分においては、占有者に目的物の使用が許され、その占有権は喪失しない(最高裁判所昭和三四年八月二八日判決、集一三巻一〇号一三一一頁参照)のであるから、間接占有者においても、占有代理人たる直接占有者に使用が許される限り、間接占有自体には異議の原因となるような侵害がなされない(間接占有者の本権には何らか拘束が加わるのは別論)ものといわなければならない。

従つて控訴人が本件建物部分に間接占有権をもつていたとしても、本件仮処分に対し第三者異議を主張することはできないと解すべきである。

(近藤 浅賀 小堀)

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